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萩に1DAY トリップ★ その1 岩崎酒造

先週、萩に行ってまいりました。
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萩といえば、萩・津和野とよくワンセットにされますが、二つの町の距離は50KM。
関西でいえば、須磨から梅田(大阪)くらいはあるわねー。
しかも津和野は島根県だった、という事実!

今回は親しくさせていただいているRさんとだんな様、Rさんのお友達のKさんと4人で出かけました。
車で1時間弱の旅ですが、景色が牧歌的でいい~
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途中、地産の野菜を打っている販売所にも立ち寄り、ハスイモを購入。
このあたりは美東(みとう)ゴボウも有名なのだとか。


車は緑の中をぐんぐん走る。
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山口は本当にドライブするのに気持ちがいいです。
農村の風景、美しい田畑、たまに通り過ぎる直売所や道の駅。
(ウンブリア*も良かったなぁ、しみじみ)
*ウンブリアとは中部イタリアでbutakoが10年住んでいたところです。

そして萩に到着。
え?
萩って港町?
恥ずかしながらbutako、そんなことも知らなかったのですよー。
城下町の街並みを楽しむ前に、Kさんのご実家『岩崎酒造』の酒蔵を、少し見させていただきました。
(通常、公開はしていません。ご実家に呼ばれたついでに特別拝見しました)

岩崎酒造で造られているのは『長陽 福娘』(ちょうようふくむすめ)。
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その銘柄は1種類ですが、吟醸、純米吟醸などお米の歩合の違いや、仕込みの違い、酒米の違いなどで、実に13種類もの『長陽 福娘』があります。
どんな違いがあるのかは、後のお楽しみ★

通常酒造りは寒くなってから。
なので現在は蔵では製造は行われていません。
でも蔵内は清潔に保たれていて、それだけで酒造りに真摯に向かい合っていることが分かります。
瓶詰めの機械たち。
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もう半世紀以上も前から使っており、替えの部品もないくらいの年代モノ。
よく働いてくれています。

「昔は杜氏を雇っていたのだけれど、今は社長である兄が杜氏もやっているのよ」とKさん。

酒造りは昔から杜氏が担っており、一般企業でいうと製造部長や研究所長といったところ。
でも一般企業と違うのは、杜氏には絶対的な自信と自分の作りたい酒、がある場合が多く、社長と衝突することもしばしば。
かつてのように杜氏の作る酒のトレンドが皆の飲みたい酒・・・という時代ではなく、
消費者の動向をつかみつつ、蔵元(酒造メーカー)の個性を発揮し、選ばれる酒造りをする必要がでてきました。
社長の作りたい酒を造るために、お兄さん自らが勉強され修行を積み、杜氏もされているそうです。

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醸造用のタンクも昔は大きかったのに、今はこのサイズの2304Lだそうです。

その倍を仕込むとしても、大きいタンクにはせずに、このサイズを2つ造ります。
酒造りは繊細な作業。
小さいタンクのほうが、品質管理がしやすくて良いとのこと。

こちらはKさんのパートであるアルコールやその他のデータを測るための部屋。
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(Foto: Rumi Tanabe)
アルコールが0.1%違っても、厳しく指導されるのだそう。
そのあたりは税務署のチェックが入ります。
(保健所ではなく税務署というのが、すごくびっくりしました。お酒と税は密接な関係があるけど、こんな行程にまで!)

その後、2階の納屋の部分にもお邪魔して…。
Kさんは「こんなに狭くて汚いところ」と恐縮されていましたが、
このカオス、古いものが積み上がっているワクワク感がたまりません。
Rさんも童心に返ったみたいにワクワクしていましたよー。

蔵は昔ながらの土壁。

夏は涼しい利点があります。
100年以上も前からある建物を、受け継ぎ、酒造りに励んできました。
こうした昔ながらのモノを残しながらも、貯蔵質はエアコンを取り入れ、品質の保持に努めています。

仕込み水を味見させていただきました。
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やや柔らかめのお水。
わずかですが舌を締め付ける収斂性を感じたのは、ミネラルのせいかしら。
ここは三角州の真ん中に位置しており、蔵の井戸に湧き出る地下水を使っています。

この後、昼食を食べに出ますが、ふたたび蔵元を訪れた時には、社長さんにお目にかかることができました。
夏場の酒造りのない期間は、営業のため東京や大阪などの出張に飛び回っているといいます。
「お兄ちゃんがいて、ラッキーだったわよ」とKさん。
そうbutakoはいつもラッキーガール(笑)

常々思っていた疑問をぶつけます。
お酒の味を決めるのは、何ですか?

butakoはソムリエの資格を持っていて、イタリアワインについて一通りのことは習っています。
ワインは、原材料(生育地も含め)、発酵時の温度、時間、マセラシオンの有無、熟成方法などが絡んできます。
しかし日本酒は???

お兄さんいわく、
お米の味と酵母の種類、そして製造工程だそうです。
もちろん仕込み水の違いもあるのですが。
ワインとほぼ一緒ですね。
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岩崎酒造では、酒米には山口県産の山田錦を使っていましたが、現在は、銘柄によっては『西都の雫』、または日本晴を使っています。
当初、山田錦を使って品質の向上に努めていましたが、東京で他の酒蔵と交流するようになり、他の米を使うという視点を持ったそう。
西都の雫は山口県が開発した米。
山口ブランドでどれだけ美味しいお酒が造れるかチャレンジするのは、面白いですね。

岩崎酒造の目指す味は、米本来の持つうまみを感じるやや辛口のお酒を造っています。
なので、酒米も3種類も異なるものを使い、それぞれの米の味を生かしているそう。
これは是非とも飲み比べて感じたいところ。

そして、面白い試みも。
特製の萩焼きの2種類のぐい呑みがついた『長陽福娘 西都の雫』セットで売っています。
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猪口のカタチは大きく異なり、一つはふちが開いていて、もう一つはアンバーグラスのようにすぼんでいるもの。
グラスの形で香りが異なるので、2つの猪口で飲み比べて欲しい、という粋な社長の計らいです。

今回、butakoが新しく学んだ日本酒用語をご紹介。
『ひやおろし』…冬仕込んで春できた酒を、秋まで熟成させること。もうそろそろ『ひやおろし』の時期ですよー。
『山廃仕込み』…普通、発酵のための酵母は購入するのだが、自家発酵し培養させた酵母を使う製法。

1本、購入させていただこうと思い、
山廃なのに山廃らしくない…という言葉に惹かれて、山廃仕込みを頂きました。
通常、山廃仕込みは、自家発酵と培養の途中で、いろんな菌が繁殖し、雑味の多い山廃独特の酒に仕上がるそうです。
しかし、こちらのお酒は雑味はほとんどなく、すっきりした味になっているそう。
きっと培養のやり方が良かったのでしょうね。
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これは試飲が楽しみです~!!

butakoの日本酒を巡る旅は始まったばかり。
これから山口で日本酒を極めよう、と思った、そんな事始めの一日でした。

                                             butako170

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by yamaguchi-sosei | 2016-09-21 07:13 | 山口県の見所
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